反日反戦平和ボケ極左どもは読め

高畑勲監督が死去 「火垂るの墓」「ハイジ」

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ネットでの感想ログを見るに、反日反戦平和ボケ極左どもは
この映画を反戦映画と思い込んでいるようだが
それこそは噴飯ものの勘違いというべきであろう。
この映画は何度も観たが、劇中に「戦争はいけません」
銃口を向けた敵と仲良く平和に」などといった
平和ボケした生ぬるいセリフは、一切出てこない。
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高畑の個人的な思想はどうあれ
描かれているのは、戦争に巻き込まれた一般市民の苦しい惨状と悲しい現実である。
戦争とは、敵の戦闘能力を奪うことで、屈服させるための行為であるから
戦争の直接当事者とは、あくまで武装した軍部・兵士だけである。
したがって、非武装の一般市民への攻撃は国際的ルール違反であり
国際社会の批判の的となる。
その禁忌を犯したのは、アメリカだった。
真珠湾以降、次々と東南アジア諸国を解放し
国民を部隊編成して訓練するとともに、植民地支配による疲弊を改善し
国力を回復させることで、現地人部隊とともに共闘しながら
不当搾取をしてきた欧米諸国を追放していったのが、先の大戦である。
そして、これが日本国の掲げていた「大東亜共栄圏」の目的である。
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そうした時に、現地人部隊とともに、日本軍の激しい抵抗に手を焼いた米軍は
より打撃を与えようと、日本国の一般国民にまで手を出すというタブーに手を着けた。
東京をはじめ多くの庶民が暮らす主要都市への空襲を開始したが
その手法たるや、都市周辺に焼夷弾を投じて炎の壁を作り
閉じこめられて逃げまどう庶民を爆撃して殲滅するという非人道的手法だった。
まさに三国志の陸孫さながらの、過酷な火攻めである。
さらには、物資の窮乏などにより戦力が低下し
戦況が悪化した日本の敗戦色が強くなった頃合いを見計らって
沖縄本土上陸作戦に乗りだした。
それを阻止すべく、日本軍に残されたのは特攻隊という最後の手段のみであった。
だが、不戦協定を結んでいたソ連軍の背信的侵攻により
両面作戦を強いられることになった日本は、そこで初めて降伏を決意したという。
ところが、敗戦準備に着手した日本に対して、原爆が二度も投下された。
マッカーサーはじめ五元帥は、敗戦準備に入ったのだから
その必要はないと、トルーマンを制止し、説得したが
トルーマンは敢えて強行した。なぜか。
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もちろん、原爆投下後のデータ収集の目的もあったが
政治家であるトルーマンは、大戦後の世界地図を読んでいた。
大戦が終結した後に、アメリカにとって新たな敵となるのは誰か。
共産陣営であり、その超大国ソ連である。
すでに戦後の東西冷戦構造を見据えていたトルーマン
西側陣営としての優位性を確保しておきたかった。
このため、原爆の威力と脅威を、ソ連に見せつけておく必要があったのである。
ただし、投下後の被害がより大きければ大きいほど、その宣伝効果も大きい。
このために、原爆投下後には、救急救命措置のため
現地入りしようとした赤十字の活動を禁じ
意図的に被害を拡大させるという非情冷酷な手段を執ったのである。
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言うまでもなく、非武装の民間人を大量殺戮した大空襲も、核兵器の使用も
国際法違反であり、国際社会の批判の的となる。
アメリカが問責されるのは、火を見るより明らかだった。
その誹りを回避するには、日本は大空襲も原爆投下も
やむなしの大悪党であったとの印象操作が必要である。
このために、ありとあらゆる戦争犯罪を捏造したのが東京裁判であり
そこで創り上げられたのが、今日の極左どもがいまだに騙されている
捏造自虐史観である。
インドのパール判事は、この裁判の不当性を主張し批判する意見書を提出したが
当然ながら、アメリカにとって不都合なその文書は握りつぶされてしまった。
かくして、東条英機松岡洋右らはA級戦犯の冤罪によって処刑され
それ以下の将校や一兵卒に至るまで
B、C級戦犯の汚名を着せられることとなった。
ちなみに「貝になりたかった」彼も、庶民でありながら処刑されてしまった。
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かくして、日本は物資窮乏の配給制で、真面目な判事が餓死するなどの
悲劇が生まれるほどに過酷な戦後が始まる。
この作品でも、幼い兄妹の餓死でエンディングとなるが
世界の覇権国であり、世界の警察を自認して正義を標榜してきたアメリカこそが
戦時下において、いかに非人道的であったか。
そして、庶民を戦争に巻き込んだ場合、どれほどの惨状となるのか
戦争の現実を克明に描き出したものである。
実際に動画サイトなどで、この作品を見たアメリカはじめ
諸国民の反応を見ると「アメリカはやりすぎだ」「日本人を殺し過ぎた」
「日本にすまないことをした」といった、自省のコメントも見られた。
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日本は、すでに平和憲法を採択しているのであるから
今さら反戦を叫んだり、喚く必要もないのである。
現実に、資源もエネルギーも自給自足できない日本は
一度も干戈を交えることなくして、平和里に経済成長を遂げたではないか。