統一協会に関する経験談

新宗教団体2世信者たちの葛藤 オフ会が居場所、難民化の懸念も

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桜田淳子が騒がれていた時分の候。
統一協会に入信した信者の脱会を手伝ったことがある。
その親族から、相談を受けたのである。
即座に、青法協事務所のある共産党系の弁護士合同事務所を訪ね
脱会対策を担当する弁護士と面会した。
そこで、脱会活動を専門とする外国人牧師を紹介され、相談者と引き合わせた。
約一ヶ月後に、親族から「身柄だけは確保した」との連絡があったので
様子を見に、自宅を訪問した。
一室で、牧師とそのアシスタントを務める元信者
そして、本人と親族の4人で聖書の読み合わせをしていた。
「原理講論」で洗脳され、歪められた聖書解釈を正していたのだろう。
以後は、普通の家庭人として無事に過ごしている。
           ◇
以後、統一協会に敵意を抱き、ずいぶん調査したものだった。
教団はその当時は、素性を隠して様々なビジネスを展開していた。
調査のお陰で、社名でも店名でも商品名でも
わずかなキーワードで、その正体・本性を見抜けるまでになった。
やがて、怪しげな男が周辺をうろつくようになった。
ある時、部下を運転手にして、協会の関連企業が入居するビルに出向いた。
用件が済んでクルマに戻ると、部下が不安げな様子でクルマの側に立っていた。
聞けば、彼がビル内の自販機で飲料を買って、クルマに戻ったら
見知らぬ男が車内を覗き込んでいたという。
咄嗟に協会の用心棒か、関係者だろうと思った。
それを確認すべく、故意に再び用件を作り
用心のために部下は同行させず、単身で運転しそのビルを再訪した。
果たしてクルマに戻ろうと歩いていた時、タバコを吸いながら
こちらを見ている人相の悪い不審な男がいた。
こちらも強面の鋭い目で睨み付け
その男から視線を逸らさないままクルマの側まで行ったら
その男はタバコを捨てて、足で吸い殻を踏みにじってから
何も言わずに何度も振り返りながら去っていった。
こちらは
「お前に目を付けた。その人相・風体を覚えたぞ。
 ロクでもないことをしでかしたら、ただでは済まさん。覚悟をしておけ」
との意思表示のつもりで、その男の姿が見えなくなるまで
執拗に目で追い続けてやった。以後、不審な男の気配はなくなった。
           ◇
ある時、社長室に呼ばれた。
そこで在日社長がメッコール麦芽コーラ)を持ち出し
「飲まんか?」と、勧めてきた。仰天して即座に言った。
「社長、それは統一協会の商品ですよ。そんなものに関わっているのですか」
「いいや、そういうわけではないがな……」
室内を見ると、段ボールに入った大量のメッコール
部屋の片隅に置いてあった。
「どうするんですか?こんなもの」
「いゃ、まぁ何でもいいんだ…」と、言葉を濁す。
カネの亡者の吝嗇な守銭奴
精神世界とは無縁の即物的な俗物社長であるから
カルトなんぞに洗脳される御仁ではない。
瞬時に理解した。
ははぁ…副業としてメッコールの販売代理業を始めるつもりなのだろう。
本業は出版社だが、副業として別の会社名で
様々な商品を商っていたのである。
しかし、寄りにも拠って統一協会商品とは……。
カネにさえなれば「何でもいいんだ…」とは
実に節操のない御仁だと、内心で呆れ果ててしまった。
           ◇
ちなみに、後にオウムの科技省大臣の役名を名乗っていた村井が刺されたが
瞬時に、下手人はチョンコロだろう。
統一の差し金ではないのかと、咄嗟に思った。
そこで、直ちに公安調査庁の知人に電話した。
「村井を刺したのは、統一ではないかね?」
知人の回答は
「立場上、明言はできないが、的外れとは言えない」
とのことであった。
それ以上のことは何も語るまいから、それだけの質問で済ませたが
最後に、彼は「あまり関わらない方がいい」と言い残した。